2015年9月6日日曜日

引越し準備に青息吐息

引っ越しの日を9月の連休と決めたのはいいのだが、老後の蓄えを少しでも残そうというセコイ考えのもと、引っ越し業者の見積もりから、かなり安上がりなプランを選んでしまった。一人暮らしの事、荷物準備に大した手間はいらんだろうと思ったのである。

しかしよく考えれば今は一人暮らしとはいえ、かっての4人家族生活の遺物をほとんど抱えたままなのである。煎茶でも抹茶でも20人以上招いて茶会が開けそうな道具を持っている独り者と言うのは、かなり稀な存在なのではないかと思うがどんなものだろう。塗りのお盆も30枚ほどあったな。後は推して知るべしである。

そんな訳でここ何日か、荷物をダンボールに詰めるだけの毎日である。大きな家具などは業者が運んでくれるが、中の小物はこちらが整理梱包しておかないといけない。幸いなことに、10年以上前に「蔵書」というものは持たないことにして、医学書は勤め先の図書室に、人文系の全集などは公共の図書館に寄付してしまった。フロイトもウィトゲンシュタインも柳田國男も南方熊楠もきっと本望であろう。こちらも労力が半分。

それでもちょっと気になる本とか、たまに読み返すので取っておいてある本もまだたくさんあり、これの扱いが大変。本は集まるとやたらに重く、ダンボール一箱で30kg近くにはなる。まとまるとトン単位になるダンボールの置き場がないので寝室にも積み上げてあるのだが、地震でもあって崩れれば圧死は確実である。

その上、目についたものから箱に詰めてしまうものだから、当面の生活必需品が全く揃わない。食器棚の底の方からレトルトカレーを発見したので、晩飯はこれにしようと温め始めたのはいいが、お皿をみんな片づけてしまっていた。ドンブリしかなく、おまけにスプーンがない。仕方なく箸で食べていると実に情けなくなってくる。

せめて少しでも猫が手伝ってくれたらなぁと思うのだが、邪魔はしても助けてくれるはずもない。大体、引越し当日、こいつをどうしておけばいいのだろうかと、悩みの種は増えるばかりなのだった。

2 件のコメント:

  1. 私も10年前なら自分で運べたものが全く持ち上がらなくなり、最近では気のいい便利屋のお兄ちゃんが頼りです。
    安藤拝

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  2. お疲れ様です(*^-^*)
    センセーのお部屋が想像つくだけに、大変さが伝わります。
    それにしても、センセーがレトルトカレーなんてそれだけは想像できません(◎_◎;)
    いつものおいしそうなお弁当は・・・?

    新居祝い楽しみにしてます(@^^)/~~~

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