2016年4月7日木曜日

アンチョビの漬け込み

 久々の何の雑用もない平日休みなので、ちょっと遠出をしようと思っていたのに、起きてみれば大雨である。他にすることもなく、仕方なくスーパーへ行き、作り置きおかずの準備。

鮮魚コーナーに「腰越漁港直送!!」と書かれたシコイワシがあったので1kgほど買い込む。漁港直送と言う割には、花粉症かと思うほど目を真っ赤にしたイワシが結構混じっているが、どうせ発酵させるわけだから気にしないことにして作業開始。

まずイワシを三枚におろすのだが、昨年までは手開きにしていたものの結構な手間なので、みのもんたがやっていたTV番組(なんか県別の料理を紹介するようなの)で紹介されていた、小包を結紮するプラスチックベルトを使って削ぎ落とす方法を試してみる。エラの下のあたりにベルトの輪っかをあて、エイヤと削り落とす。多少のコツはいるがなかなか機能的である。

いつもの半分ぐらいの時間で準備は終わり、さっと洗って水気を切り、塩漬けにしていく。塩−魚−塩と言う具合にタッパに重ねて並べ、冷蔵庫の野菜室に収納。冷蔵室ではうまく発酵せず、単なる塩漬けになるだけだという。まあそうなっても多分違いは判らんだろうけど。

2ヶ月ほど置いてからイワシを取り出し、オリーブオイルに漬け込む予定。さて今年はいかなる出来となりますやら。去年の漬け込み分がそろそろなくなるので、少々気が焦る雨の日の朝である。

2016年4月3日日曜日

花見で大賑わい

私が住むマンションの前には小さな公園があり、藤棚やらブランコがささやかに備えられているのだが、程々の大きさに育った桜の木も数本植えられていて、それがここ3日ほどの間にあれよあれよと満開近くになった。

折しも日曜日、どこからともなく人が集まってきて朝から花見宴会である。写真ではえらくショボイが、大きな桜の木は別のところにあり、私の部屋からは宴会している人々を観察できるのはこの小さな木の下だけなのである。

100mほど歩けばもっと見栄えのいい桜のトンネルになった川岸があるのだが、通路なのでブルーシートを敷いて飲み食いするには若干狭苦しい。それでも果敢に飲んでいる人はいたけれど。

曇天、低温の悪条件にもかかわらず、人も犬もみなとても幸せそうだったのが羨ましい。でも頻尿に悩まされる年頃の私には、ここで本格花見するのはちょっと苦行。ここの公園にはホームレス排除目的なのか、トイレがないのである。災害時の避難場所となった時には仮設トイレが用意されるらしいけれど。

そんな訳で高いところから覗き込んで失礼とは思うものの、望遠観察で済まさせてもらった。それにしても夜の9時過ぎているのに、まだ酔って笑いさざめく声が聞こえているのにはいささか感服。

2016年3月19日土曜日

Nikon coolpix P900 その2

再びNikon coolpix P900の話。このカメラにはプレ設定に「月モード」というのが準備されているぐらいで、天体撮影も売りのひとつなのである。折しも久々の好天で、夕刻には天頂近くに13夜の月が出ているではないか。早速動画撮影。

上の部屋のベランダが邪魔してそのままでは月が見えず、三脚を傾けて二脚状態にしてカメラをベランダから飛び出させているので、今ひとつ画像がふらつく。妙な叫び声は下の公園で遊ぶ近所のガキども。

それでも光学ズーム最大2000mmのレベルで、ちゃんと月のクレーターが観察できる。素人の思いつき天体観測には十分な内容である。次は木星の縞模様とか、土星の環をぜひ撮影してみようと思う。たぶんネットで惑星の現在位置情報ぐらい検索できるだろう。ほとんど気分はガリレオである。

しかし夜中に望遠カメラを担いで怪しげな動きをしていると、天体マニアならぬ変態マニアと間違われるのではないかというのが懸念ではある。

2016年3月17日木曜日

Nikon coolpix P900

YouTubeにNikon coolpix P900なるデジタル一眼の宣伝ビデオがたくさんアップされていて、その中のひとつを見てから、その圧倒的なズーム能力に心騒ぐ物を感じてしまい、とうとう先日購入してしまった。

予想よりは安かったとは言え、結構な物入りである。老後の資金をこんな飯の種にもならん物に浪費している場合ではないのだが、物欲を刺激される商品に出会うことはそうあるものではない。これが日産GT-Rなら笑って見過ごせるが、払おうと思えば払える価格だというのがいけません。

早速セットアップしてベランダに出てみる。我が家からわずかに見える江ノ島の展望タワーを狙ってズームイン。手持ちだといくら「手ぶれ補正」を掛けていてもまともな画像にはならず、三脚を使っても光学ズーム+電子ズーム一杯状態では微妙な振動が画像をふらつかせる。YouTubeにアップされている映像群は撮り手の腕がいいだけでなく、条件を最適化するためにかなりの準備をしたものと思われる。

まあそれでも、マニュアルもまともに読まない素人が撮った動画で、どこに展望台があるのか判らない段階から連続撮影して、ズーム極限ではぼんやりながらも展望台の屋上に人がいるようにみえるというのは、まあ満足すべき能力なのかもしれない。しかし、この後一体これで何をすればいいのか、冷静に考えるとかなり虚しくなってしまうのだった。

2016年3月3日木曜日

立体駐車場

私の住んでいるマンションには平駐め、というかもっとうまい言い方があるような気もする普通に敷地の片隅に駐める駐車場と、機械式の地下一階+地上二階式の駐車場があり、後者は平駐めより月2000円ほど安いので、私は契約時には迷わず機械式を選んだ。

自分に割り当てられた番号を入力すると、9つの駐車パレットがかなり複雑な動きをみせた末、目の前に自分のパレットが出て来る。ほぼ6ヶ月になるのにいまだにその動きの法則性をつかめず、どんなに急いでいる時でも出入庫が可能になるのをぼんやり待っていないといけない。そんな時に限って尿意が切迫していたりするのもこれまた不思議で、なるほどこれが月2000円の代償なのかと思い知る。

昨夕帰宅して入庫しようとしていたら、普段の私が利用する位置の隣に入っていた北欧車が地下に沈み込んで行く際に、とんでもない異音を発し始めた。コリャ異常事態だと思うのだが、リセットボタンを押せばいいという発想が出てこない。そうこうしていると北欧車は45度の角度まで傾き転覆寸前になった。薄暗い照明の元で見えたのは、その車の後部座席のドアが開いたままになっていて、駐車設備の枠に引っかかってひっくり返りかけている姿であった。

その直後、頑丈さで世界的に知られているその車の後部ドアは完全にひしゃげてしまい、引っ掛かりから脱した車は駐車設備の一部をぶっ壊しながら、派手な音を立てて通常位置に収まった。あまりに大胆な展開に、緊急連絡先に電話を掛けるのにもしばらく時間がかかったが、本当のことを言うと、どこまで自分に責任があると言われる可能性があるのか、小ズルく考えこんだからに他ならない。私が入庫しようとしなかったら北欧車は無事だったんだし。

結局管理会社に連絡し、やってきた係員からは何のお咎めもなく、「ドア開けといた人の責任ですから」という力強いお言葉を頂き一件落着。私の仕事ではね、明らかな自己責任を、たまたまそれに立ち会った人間のせいだと非難するのが当たり前だと考える人が結構いるんですよ。そんな理不尽さにも出会わず、その夜は安眠。今日になって、北欧車の持ち主からは菓子折りまで頂き、この世はそう悪いところでもないと心も弾んだ早春の一日だった。

2016年2月14日日曜日

グリルダッチオーブンその後

先月衝動買いしてしまったグリルダッチオーブンなる料理器具であるが、予想以上に有用性が高い。根菜類とベーコンなんかを適当に蒸焼きするだけでそれなりの清貧ディナーが出来て、しかもあまり洗い物がでないところが孤老生活にはうってつけ。

もっとレパートリーを広げようと、アップルパイに挑戦。冷凍庫の奥に3年は寝かせてあった(しかも引っ越しの時一度溶けたはず)冷凍パイシートを発見したのと、スーパーで珍しく紅玉を売っていたのでその気になった。

食ったことはあっても作ったことは勿論ないが、多分リンゴのバター砂糖煮みたいなのを作ってそれをパイ皮で包んで焼きゃいいんだろうと、はなはだアバウトな目論見で作業開始。ちょっと不安だったのでクックパッドあたりでカンニングもしておくが、結局ほとんど自己流。クッキングシートとか、パイ皿なんか面倒で使ってられない。

一番の問題は温度と時間であるが、どうせグリルには低中高の三段階しかないし、焼けたかどうか見りゃ判るだろうと、普通の料理と同じ10分強、火力強にセット。結果として表面が少し焦げてしまったものの、まあ何とか形になった。一人で食うにはちょっと多かったので、3分の2ほどを翌日職場に持って行ったらそれなりの評価。お世辞は素直に受け取っておこう。

今年の義理チョコのお返しはこいつで行こうと、3年ものではないパイシートをまたも備蓄するのだが、次回もお世辞が返ってくるかどうかは不明。何となく落語の「寝床」を思い出す嵐の日曜日なのだった。

2016年1月24日日曜日

こんなものを買った。「グリルダッチオーブン」

正月に娘達が帰ってきたのはいいのだが、上の娘が発熱していて、ロキソニンを肴にシャンパンをあおる状態。おまけに職場に戻ってから調べたらインフルエンザAだったとの連絡。3日ほど一緒にいたのだからこれは伝染されたに違いないと覚悟したが別に熱も出ずに経過した。

ところが何故か妙な咳がでるようになり、3週間近く続いてしまった。10数年前に野焼きの煙の中をジョギングしたのがきっかけで咳喘息になったことがあり、それの再発かとステロイドの吸入を始めたら一寸ましになったが、それでも喘鳴を伴う咳が続き、一時は仕事をするのも辛かった。

ようやくここ何日かおさまってきたので、何か書こうという気にもなった次第。こういう時一番書きやすのが買い物の紹介で、今回は「グリルダッチオーブン」という珍品。何の事はない蓋付きの小ぶりフライパンなんだが、台所のレンジの魚焼きグリルに入れて、アウトドア風料理を作れるという触れ込みのツールである。

台所のレンジについている魚焼きグリルは使ったあとの掃除が大変で、私みたいな無精者にはなかなか使いこなせない。焼き魚は電子レンジに入れて使う専用皿みたいなものがあるので、もっぱらそれしか使っていないが、せっかくある機能を使わないのは勿体ないと常々思っていた。たまたま以前バナナスタンドを買った台所用品店で売っていたので、若干の躊躇のあと買ってしまった。

とにかくなんか作ってみようと、付いてきたレシピ集の「ガーリックチキン」を作ってみる。ジャガイモと人参をガーリックオイルで軽く炒め、安売りしていた鶏もも肉の整形クズに塩コショウしたものを加えて蓋をしてグリルに入れて10分一寸。時間が短すぎるんではないかと思ったが、鶏にも野菜にも火は十分通り、塩胡椒だけなのに肉汁があふれ出ている。

いささか地味ではあるものの、ワインを添えてそれなりのディナーの出来上がり。今後も使いこなせるかどうか多少疑問はあるが、半月寝込んでいた反動で買ってしまったガジェットに終わらぬよう精進するつもり。