2014年2月14日金曜日

"Fake Snow"陰謀説

米国では最近「政府は地球温暖化問題から国民の目をそらすため、作り物の雪を各地で降らせている」という陰謀告発が流行っているそうだ。

YouTubeには庭に積もった「雪」が本物ではないことを証明していると称するホームムービーが数多くアップされている。”Fake Snow"で検索されたい。

何故本物でないかと言えば、100円ライターで雪の塊に炎を当てても溶けないというのがその理由。そのまま炎を当て続けていると「雪」の表面は黒くなってきて、悪臭がするのだそうだ。政府機関がプラスチックの原料を空から撒いて、一見雪のように見せていると言うのである。

雪はたっぷり空気を含んでいるのでガスライター程度の火力ではなかなか溶けず、溶けても周りの雪に染み込むので、氷を溶かすときのように水がぼたぼたあふれるようなことはない。黒くなるのはライターの炎のすすがついているからで、プラスチックの雪が焦げたのではないのは誰にも判ること。悪臭がするのはガスの匂いであるのもこれまた道理。

そんな当たり前のことを無視して、政府の陰謀を告発しても、環境問題に関心がある人々の資質を疑わせる材料になるだけで、むしろこういう主張自体が一種の反環境問題陰謀に加担する意図的な動きなのではないかとまで思ってしまう。

救われるのはYouTubeにもこうした道理を欠いた偽雪陰謀論を批判するムービーがほぼ同数近くアップされていることで、世の中騙されやすい人ばかりではないと一安心。日本の首都圏でも大雪が続いているが、「あれはプラスチックの偽雪だ」などという主張が我が国では全く見られないのは、ひとまず寿いでおくべきかな。

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