2013年8月13日火曜日

100匹目の猿、あるいは底辺労働者蜂起

コンビニやファミレス系のアルバイト職員が、自分が働く現場にある冷蔵庫に入っているところを撮らせた画像をSNSにアップして炎上という事件?がこの7月ごろから相次いでいるのだそうだ。

先日はブロンコビリーという、田舎者は聞いたこともない首都圏のステーキハウスでも同じようなことがあり、運営会社はその事件があった支店の閉店を決め、バイト従業員に賠償訴訟を起すことを決めたという。

たかが2ヶ月ぐらいの間に、全く同時多発的に横の連絡もない人々が同じような事件を起こし、しかもそれが愉快犯というより、かなり不愉快な反応を事件主体当事者に引き起こしているのにあえて繰り返されているというのに私は不思議な感覚を覚えた。

まるで攻殻機動隊のstand alone complexではないか。しかし電脳ウイルスが人々を操る前提となる個人の電脳化が全く進んでいない現状ではそんなこともありえない。擬似神秘主義の立場からは100匹目の猿現象をこれに当てはめる意見もある。新奇な行動をおこす個体が一定の数を超えれば、それは文化として定着すると言うヨタというか意見である。

でも、あの「100匹目の猿」というのは、ニューエイジサイエンス研究者?のライエル・ワトソンがニホンザル集団の観察記録を勝手に改竄利用してでっち上げたものであることは既に証明されているしな。いまだに持ちあげているのは松岡正剛ぐらいだろう。

ウェブ内の意見で最も感心したのはド・ブロイ理論を援用して、波と解釈されるコンビニ店員が地球温暖化によるポテンシャルエネルギー上昇により、ある閾値を超えたためにトンネル効果が生じ、古典論ではありえないとされていた冷蔵庫内で観測されるに至ったという意見。よく判らないが傾聴に値する。(リンクとそれに対するコメント)

社会理論的には、アベノミクスによって流動化が決定的となった底辺労働者が、自らを冷蔵化することで流動化に抗しようとする自然発生的反抗行動なのかもしれない。SNSへの発信と結果としての炎上も「連帯を求めて孤立を恐れず」という動きの一環なのかもしれない。

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