2013年9月25日水曜日

水のトラブル対応します

一年ちょっと前頃から、水のトラブル即解決、を謳った宣伝マグネットカードがやたらに郵便受けに放り込まれるようになった。

TVで元体操選手のCMを見たのはかなり前の事だったから、こういうフランチャイズ水道工事ネットは以前から存在していたのだろう。

TVで流すより、直接目につく宣伝媒体+販促物のほうが効果的ということで、このマグネットカードが選ばれたのだと思われる。各社横並びでそれに習ったのは、結構なアイデアであった証拠なのかもしれない。

実際、ビラならそのままゴミ箱行きだが、マグネットなら捨てるのも何、と言う気分になり、冷蔵庫あたりに貼り付けることになる。もしかしたら私がしみったれだからそうしているので、他の人は即捨てているのかもしれないが。

そんなわけで、うちの冷蔵庫の扉には何社もの水のトラブル救援隊の宣伝マグネットが目白押しである。今のところ、お世話になるような事態に陥っていないので、せっかくの案内も利用したことがないのが残念。

これだけ目にしているのに、「水もれ・つまり」の順に書いてあると、いつも「水もれまつり」と読んでしまうのが不思議である。そこら中から吹き出す水の中で、マグネットのキャラクターたちが揃って楽しく踊る祝祭的情景を想像するのは私だけなんだろうか。

2013年9月22日日曜日

宮ノ下富士屋ホテル

娘たちと毎年恒例のクラシックホテル鯨飲馬食大会開催のため、箱根宮ノ下富士屋ホテルに出かける。

理由は亡妻の命日を家族で過ごそうと言うことなのだが、最近では単なる慣習に陥りつつある。大体、命日はまだちょっと先だし。

今回はかなり見栄をはって、花御殿のスイートを予約した。猫を放っておけないので一泊しか出来ないが。

たとえスイートに泊まっても行動様式は毎年同じで、到着するなり近くのコンビニでおつまみ、缶ビール、ウコンの力などを大量購入し、ディナーも待てず飲み始める。いい加減出来上がったところでディナー。

ここのメインレストランでは、30年前ぐらい前の結婚式ではよくこんなのが出たなぁと言う感じのフランス料理を供してくれる。もう一寸大胆な料理を出してくれたらと思わないでもないが、家族全員シャンパンとワインの方がメインの関心なので、これで充分。ホテルレーベルのジュブレイシャンベルタンとても美味しゅうございました。

食べ終わるとバーに繰り出し、その後は部屋で乾き物をかじりながら、コンビニで買った酒の残りを飲みほしつつ、滅多に集まれない家族の時を過ごしたのだった。チェックアウトの支払いの際、亡妻への哀悼の意にきわめて近似した感情が湧いてきたのもこれまた恒例。

2013年9月18日水曜日

ビッグ・リボウスキー

コーエン兄弟作の続き。「ファーゴ」の二年後、1998年の作品である。

ポーランド系なのか、リボウスキーという妙な名前の持ち主が主人公。彼は60年代の反戦運動活動家崩れで、今はマリファナとボーリングに明け暮れるプー太郎。

ある夜、強面の借金取り二人組に自宅に押し入られ、手ひどい暴行を受けるが、理由は彼の妻が多額の借金を作って返さないということだと言われる。ん? 俺独身なんだけど。

同じ名前の富豪と間違えられたらしく、ボーリング仲間はその富豪から幾らかのお詫び金をせしめるようにと焚きつける。当然相手にもされないが、後になってその富豪から、「妻が誘拐されたので100万ドルの身代金の受け渡し役をやってくれ」という依頼が来る。

多分富豪の若い妻が起こした偽装誘拐だろうと、小遣い稼ぎのつもりでそれに乗る主人公。ところがボーリング仲間が金を犯人から横取りしようと強引に同行してきた挙句、犯人との接触をぶち壊しにしてしまう。

まあおよそ、無能な主人公達のやることなす事、全てが事態を悪くするばかり。それでも次第に真相が明らかになってくるのだが、それは無能なのは主人公たちだけではないということ。

「ファーゴ」でも偽装誘拐事件が扱われていて、無能な犯人たちの行き当たりばったりが悲劇を拡大し続けるというものだったが、こちらの映画も無能と無能がぶつかり合って物語が紡がれていくというもの。しょせん人間がやることはこんなもの、だから面白いんですよね、というメッセージが伝わってくる。

「ファーゴ」にあった陰惨さもなく、誠に楽しめる一遍だった(スティーブ・ブシェミは今回も損な役回りだったが)。CDケースには「レイモンド・チャンドラーへのオマージュ」と書いてあったが、むしろ赤塚不二夫の漫画を見ているようである。「これでいいのだ」は常にグローバル・スタンダードというのが最終的印象。

2013年9月15日日曜日

連休はビデオで

連休になり、仕事をしないでいいのは結構なことなんだが、することがないのも困る。一寸前にまとめ買いしたビデオで一日目を過ごすことにした。

1500円の廉価版で買って放り出してあったコーエン兄弟の「ファーゴ」をまず鑑賞。これは1996年に撮られたもので、主人公の妊婦の警察署長、フランシス・マクドーマンドはこの作品でオスカー主演女優賞を取っている。正直言って、なんで?と言う感じ。自然体の演技で、別に文句はないんだけど…。

金持ちの娘と結婚した無能な婿が、金に困って妻の偽装誘拐事件を思いつき、怪しい二人組を雇うのだが、この連中の無能さと残虐性は常軌を逸していて、関係ない複数の殺人事件まで引き起こしてしまう。その事件を追う妊婦の地方警察署長が大活躍と言う話。犯人達がここまでアホばかりでは、事件解決は自ずから容易なように思えますな。

ただ、犯人の残虐性の現れが実にナチュラルというか、無理がなく自然。仏に会えばこれを殺しという無門関にも通じる雰囲気。後に出る「ノー・カントリー」などの伏線になっているような気もする。コーエン兄弟はこの作品でほぼその地位を確固としたらしいが、その後「マトリックス」を作るようには見えないなあと思っていた。

考えてみればマトリックスはウォウショウスキー兄弟で、こちらはコーエン兄弟なんだよね。兄弟だけしかあってなかった。向こうは東欧系、こっちはユダヤ系だし。




ダニエル


Danielle from Anthony Cerniello on Vimeo.

毎日一コマずつ写真をとって数十年かかって作った映像と思いきや、エイジングプロセスをエミュレートして、少年が老人の風貌になっていく過程を映像化した作品。

鼻は老年になっても成長するものだと聞いたことがあるが、この映像ではそこはあまり強調されていないように見える。妙におばちゃん顔になっていくような気がするのはそのせいかな。

何であれ、驚きの映像。今日びの画像処理技術というのはこんなことが出来んですねぇ。

2013年9月11日水曜日

父親の睾丸サイズは子育てへの熱心さの指標になる

"Proceedings of the National Academy of Science"最新号に投稿された論文によると、父親の睾丸サイズと、おむつ替え、授乳、入浴などの子育て作業協力への熱心さには密接な関連があるのだそうだ。

また、f-MRIによって観察される子供の画像をみている時の脳報酬系部位の反応性にも、睾丸サイズとの関連が見られた。

関連は逆相関で、睾丸サイズが小さいほど子育てには熱心で、子供を眺めている時の報酬系部位反応が強いことが示されたと著者たちは主張する。

研究者たちは、これらの理由は不明としているが、でかい睾丸の持ち主は多くの子供を残す能力に恵まれているから、いちいち生まれた子供に細かなケアなどしないのだと、無責任な素人意見についつい至ってしまいそう。安易な生得論に拡張される危険性はあるかもしれない。アレのでかさで多産性が一義的に決まる証拠などどこにもないけれど。

なお、ビデオはこの研究とは全く無関係。Mad TVの有名なコメディスキット。
おそらくYouTubeの中では、医学系教育映像を除けば、唯一リアル睾丸が映されたものではないだろうか。少なくとも睾丸の大きさにはかなりの個人差があるということが判る。

2013年9月8日日曜日

2020東京オリンピック決定

日曜日だというのに気がかりな夢をみて変に早く目覚めてしまい、することもなくネット閲覧していたら、2020年の東京オリンピックが確定したと報じられていた。今まで読んでいた某有力新聞系報道では、東京は全く問題外というニュアンスの記事ばっかりだったので、いささかびっくりしてしまう。

たしかその系列報道では、日本のロビー活動やウェブ記事はIOC委員に評判が悪く、誰もまともに読まない。例の福島原発事故で実際は何が起こっているかを知る委員も多く、それにちゃんと向き合っていない招致活動はほとんど効果を上げていない。多額の活動費の使途自体が問題だというような話だったのだ。それが今日になって、ほとんどのマスコミ報道にならって横綱相撲の勝利みたいなことになっている。「この決定はおかしい」と書かないのが許しがたい。

外圧に弱いこの国のこと、オリンピック開催となるといい加減な原発事故対応でのごまかしも出来ないだろうし、首都圏のインフラ改良なども促進されるだろうから、何もないよりましだと私は思う。そう多いとは思えない反対派が言う、オリンピックで保守化や軍事費増強、憲法改正策動がごまかされるという主張はあまり根拠があると思えない。1940年の東京オリンピック開催がパーになった歴史を思い起こせないバカでは、さすがに国家の運営はできんだろう。

この機会に、せめて首都圏周辺のの電信柱撤去と送電線地中化だけはやってほしいなとしみじみ思う。無意味だと言っている人もいるのだが、何であれ仕事が増えればGDPと言う奴にもプラスの効果があるのではないかと素人ながら思うのだが、違うのだろうか。変なバラマキより、首都圏の都市景観が改善するだけましなような気がする。

真夏開催で高校野球とバッティングするからと、電力消費を危惧する意見もあるらしいが、世界のトップアスリートの戦いと、田舎高校生のヘタクソな玉遊びを一緒にする人の気持ちが判らん。オリンピックで増える消費分がちゃんとこなせれば、あとはカスみたいなものではないのかな。山ほど問題はあるのだろうが、猪瀬都知事に頑張ってもらいましょう。あと二期は安泰ということになるかどうかは知らないが。

大体、自分が後7年後にどうなっているのが判らんので、なんとなく全てどうでもいい意見になってしまう。


2013年9月6日金曜日

就職面接中に隕石落下

韓国LG社のチリ子会社が作ったHDTVのドッキリカメラ風CMムービーということになっている映像。

ラテンのセンスが秀逸と感じないでもないのだが、なんとなく作り物臭い。

いくらHDTVと言ったって、窓から見える風景だと疑わずに見るほどリアルなものになるとは思えないんだが。

だまされた人々のうちの一人が、やたらに本気で怒っているのもかえって演出ぽい。ここまで馬鹿馬鹿しいことに直面すれば、普通は笑っちゃうしかないのではないかな。

まあ、野暮なことを言わずに、純粋に楽しめばいいとは思いますが。

2013年9月4日水曜日

シンデレラ・リバティ

Youtubeを徘徊していたら、こんな曲を発見。昔読んだことのある小説と同じ題名だったので、なんか関係有るのかと興味が出たので聞いてみる。

歌の方はクールスという「不良」をコンセプトにしたバンドによるもので、もう30年以上もメンバーを変えながら存続しているのだそうだ。舘ひろしとか、岩城滉一が初期メンバーで、横山剣も一時は加入していたらしい。

私は横山剣という人は横山やすしとか、横山ホットブラザースといった大阪のお笑い芸人関係者を出自としていると思っていたので、こんなに昔から音楽畑で活動していたのだということを知っていささか驚きである。

それはさておき、この曲をざっと聞いた限りでは小説の「シンデレラ・リバティ」とは何の関係もないようだ。単に門限のある女の子を口説く歌である。小説の方は、70年代始めにダリル・ポニクサンというマイナーな小説家によって書かれたもので、米海軍水兵の帰隊門限を意味する隠語が題名の由来。浅田次郎にも同じ題名の短編小説があるらしく、こちらは彼の自衛隊体験を書いたもののようで、どうも日米軍事同盟は同じ隠語を使っているらしい。

主人公は神学校を出たものの、自らの語るあまりに軽い神の言葉に人々が簡単に感激してしまうのに嫌気が差し、神父にはならず一介の水兵として海軍に入隊する。夜12時までの自由時間に水兵仲間と盛り場を彷徨くうち、あるシングルマザーと出会う。彼女と子供の世話に「シンデレラ・リバティ」の時間すべてを捧げる主人公だが、女性はある日子供をおいたまま姿を消す。細かな所は違っているかもしれないが、おおむねそんな話だったように思う。

神を捨てた主人公が裏切られながらも無償の愛に目覚めると言う内容なんだが、それにしてもひどい話だと思ったものだ。後年、この主人公と全く同じような体験を通じてうつ病になってしまった人を診療する機会があった。一緒に暮らしていた東南アジアからきた風俗女性に、自分の子供でもない二人の子供を残され、ある日突然去られてしまった男性の症例である。

私ならこの状況を耐えることが出来ないかもしれないなと思うのに、その患者さんは打ちひしがれながらも、何とか立ち直っていったのに驚愕したものだ。毎日の生活費にも窮しながら、消えてしまった女性への恨み言葉ひとつ言わず、幼い子供たちを育てるその男性を見ていると、無償の愛というものはとてつもないパワーをその持ち主に与えてくれるのかもしれないな、と思ったものだった。

2013年9月1日日曜日

評判の良い中華料理店

昨日は上の娘が帰ってきたので、例によって手作りディナーを、と思ったが暑苦しくて作る意欲が出ず、前から気になっていた駅前の中華料理店に出かける

そこは四川料理を標榜しているのだが、それ以上に「化学調味料を極力つかわない」というのを店のポリシーとしているらしい。

FBなどでも絶賛されていることが多いので、一度は食べておこうと思った次第。鶏、豚、点心、ちょっと見栄を張ってフカヒレ、北京ダックと、実に品よく仕上げられた料理を頂く。

味は上品かつ細やかで微妙な彩りに満ちているのだが、正直言って、我が一族の馬鹿舌にはちょっとおとなしすぎるというのが食後の感想。ついついテーブルの上に塩コショウの容れ物や醤油差しがないかと探してしまうのだった。

少々高めの価格設定にもかかわらず、トータルでは結構満足したとは言えるものの、また来ることがあったら、こっそり味塩コショウの携帯容器を持参しようと固く決心して店を出たのだった。