グーグル記念画像シリーズ続編。
今日はカフカ生誕130周年であるそうだ。高校生の頃だったか、カフカにえらくハマった時期があり、今の商売を選んだ理由の一つにもなっている。
もっとも、今の仕事に就いて判ったのは、カフカが描いたような不条理含みな不安など、市井の人間の実際の苦悩とは全く無関係であること。疾患性を帯びた不安ですら、人間の不安というのはえらく判りやすいというか、ブンガク的な上品さとは無縁なものがほとんどなのである。
そういうことが共有されているのかどうかは知らないが、グーグルの画像もえらく軽いというか、蝶ネクタイをつけたゴキブリ風キャラがカバン抱えてビジネスに勤しむような雰囲気である。変身しちゃったんだし、新しいビジネスチャンス見つけようーっと、と言うような感覚。
カフカが囚われていた、自己の身体的イメージすら維持できなくなるような息詰まる不安というのは、現代には一部を除いて無縁なのかもしれない。かの精神分裂病すら軽症化し、統合失調症なんて気が抜けたような病名で表わされるようになった今日此の頃、カフカには可も不可もつけようがない時代となったのかもしれない。
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